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 重症筋無力症について
         
 1.症状   2.原因   3.診断方法  4.治療方法   5.合併症

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 2.重症筋無力症の原因
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《神経末端部のしくみについて》

 神経末端部では、神経と筋肉はつながっているのではなく、隙間があります。脳からの命令はこの隙間を橋渡しされます。大脳から送られた運動伝達物質(アセチルコリン)は神経から放出され、それを筋肉側にあるアセチルコリン受容体(アセチルコリンレセプター)が受け取ります。すると筋肉が収縮します。
 筋肉が縮んだままではこまりますので、これを元に戻す働きがあります。この隙間にはコリンエステラーゼという酵素があり、アセチルコリンを壊します。すると脳からの命令が消えて、筋肉の収縮が元に戻ります。こうして私たちはなめらかに筋肉を動かしています。

《筋無力症は自己免疫性疾患》
 私たちの体には、ウイルスなどが入って来た時に抗体を作ってそれをやっつける免疫という能力があります。例えばインフルエンザにかかった時にはインフルエンザウイルスに抵抗する抗体を作ってインフルエンザを治します。


神経筋接合部

図 神経接合部
(引用:「神経筋難病の情報サービス」)


 重症筋無力症では、この免疫の働きが何かの原因で故障し、間違った抗体を作る命令を出します。その命令によりリンパ節で抗体を作ります。この抗体が自分の体の一部(アセチルコリン受容体)を攻撃し、病気を起こしています。
 この「間違った抗体を作る命令を出す」のは胸線の中で起きていると考えられていますが、詳しいことは明らかになっていません。

《原因は間違った抗体》
 人間の体の中では、細菌など自分のからだにとって有害な異物を攻撃するために抗体を産生しています。重症筋無力症では、自分の筋肉にあるアセチルコリン受容体に対する抗体(抗アセチルコリン受容体抗体)が間違って作られてしまい、アセチルコリン受容体にくっついてしまいます。すると次の現象が起きます。
 アセチルコリン受容体に抗体がついているために、アセチルコリンを受け取ることができません。(脳からの運動の命令が届かない) 抗体がついていると、アセチルコリン受容体が壊れてしまいます。(脳からの命令を受け取るものがなくなる)

《胸線と関係ある重症筋無力症》
 胎児期や幼児期には、免疫の働きは未熟です。胸線は抗体を作ったり、抗体を作る細胞を教育したりなど免疫機構の発達に重要な役割をもっています。成長と共に免疫機構が発達し大人になると、胸線は脂肪組織にかわっていきます。
 重症筋無力症患者の胸線には、免疫異常すなわち「間違った抗体を作れ」という命令を出すT細胞があることが病気の原因の一つと考えられています。このような理由から成人で症状が中等度以上であれば、胸線を摘出する意味があると言えます。

                      


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